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反発をもらう走り方アイキャッチ

「反発」をもらう走り方の原理とコツ〜陸上短距離選手向け

 

 

 

1.陸上の永遠の謎「反発」

2.陸上短距離選手が言う「反発をもらう」とは何か?

3.地面から反発をもらう重要性

4.後半失速する選手は地面から反発が貰えていない?

5.地面からの反発をもらう走り方の原理

6.地面から反発をもらう走り方、まとめ

 

 

 

 

①陸上短距離の永遠の謎「反発」


「反発」

それは、
陸上競技の短距離選手なら誰でも知っている用語だが、その実態を理解している人は非常に少ない。

しかし、地面からうまく反発をもらう走り方を体現できれば、自己ベストに繋がることは間違いないと理解している人は多いだろう。

最低限10秒台を出すにはこの「反発」という短距離界の奥義を体得する必要がある。

今回の記事では、すべての陸上短距離選手が「反発」の動きを会得できるよう、どういった仕組みで反発が起こるのか、具体的にどんな反発のもらい方なのかを伝授していく。。。。

反発をもらう走り方画像①

この記事を読んだ後に、
具体的に反発を会得する練習トレーニング方法について書かれた記事も読むと理解がスムーズです。
↓↓↓↓

反発を受ける走り方〜練習トレーニングとドリル編

 

②陸上短距離選手が言う反発をもらうとは何か?

ShoesPicksでの反発の定義は以下です。

”接地時に地面から鉛直(垂直)方向への力を働かせる動きのこと”

走りにおいて進行方向への力を生み出すのは地面に接地した瞬間ですが、その瞬間に上向きの力と前向きの力の2つを発生させなければ人は前に進むことができません。

詳しくは走りの仕組みを説いた反発と伸展の原理について書かれている記事にまとまっているので、まだ読んでない方は先に読んでおくと理解がスムーズです。
↓↓↓↓
「足が速くなる方法」より「仕組み」を考えよう。

 

③地面から反発を受ける重要性

まず「反発」という動きを映像で見てみましょう!
イメージでいうとこういう動きです
↓↓↓

地面から反発をもらい、重力に逆らうように上方向の力を働かせています。
これが反発をもらうという動きです。

この動きに進行方向への力、股関節伸展の動きを加えるとこういう動きになります。
↓↓↓

反発の動きと進展の動きの両方があるから人間は進めているんですね。

もし、この動きに反発の動きを失くすとこうなります。
↓↓↓

地球には重力が存在するので、力が下向きに働いてしまい、重力に反発する力がなければ、うまく進むことができません。
(これでも反発の力が存在してしまっていますが、本当に反発の存在を失くすと転んでしまう動きになります

ですので、短距離選手にとって地面から「反発」をもらうことはめちゃくちゃ重要ということになります。

④後半失速する選手は地面から反発がもらえていない?

見出しにも書きましたが、地面から「反発」をもらう走りは後半失速する選手にとってかなり重要な要素なんです。

短距離の後半局面では、地面からの反発の力が優位になることが早稲田大学の研究でわかっています。

地面からの反発の重要性1出典:Factors influencing performance of elite sprinters: focusing on the acceleration phase of running 

縦軸が力の大きさで、横軸が距離だと思ってください。
水平方向の力→▲△(股関節伸展の力)
垂直方向の力→⚫◯(反発の力)

▲⚫→Fast群(オリンピックあるいは世界選手権の 100 m 走に出場経験のある選手,およ び日本選手権あるいは全日本大学選手権[全日本インカレ]の 100 m 走で入賞経験のある 選手と定義されています)

△◯→Slow群(厳密に定義されていないようですが、Fast群に満たない実績の選手と考えられます)

上図の水平方向の力(▲△)についてを見ると、以下の2点に気づきます。

・後半に連れて水平方向の力は弱くなっている
・Fast群とSlow群の差は前半顕著だが、後半はほぼ同じ

一方、鉛直方向の力(⚫◯)について見ると、以下の点に気づきます。

・Fast群の方が全部の局面で強い
・Fast群、Slow群どちらも後半までほぼ横ばい
・後半地点でFast群とSlow群で差が生まれている

上記の事実を考察すると、

①水平方向(伸展)の力が後半減少する
→スタート時は初速度が0なので、パワーを要し、後半は進行方向の加速度が存在するので加える必要が減ってきている?

②鉛直方向(反発)の力は後半までほぼ横ばい
→重力は前半〜後半まで一定に存在するので、局面に関係なく必要?

③後半局面、Fast群とSlow群で水平方向(伸展)の力はほぼ差がなく、鉛直方向(反発)の力で差が出ている
→後半のスピードは反発力で左右される?

 

といった仮説が立ちます。

つまり、反発の力は後半の走りに大きな影響があることが考えられ、後半失速する選手は反発力の減少が直にスピードに影響している可能性が大きいです。

⑤地面から反発をもらう走り方の原理

反発を受ける練習トレーニングを紹介する前に、何をしたら反発を受けられるようになるのか、反発をもらう走り方を会得するためのゴールイメージについて述べていきたいと思います。

反発を受ける必要要素と仕組み

反発を受ける走り方を会得するために必要なことは、

ズバリ、、、、、

・骨盤姿勢
・重心位置  
の2つです。

後で詳しく説明しますが、反発を受けるためのでざっくりとした全体感を先に書いちゃいます。

 

①大臀筋、中殿筋、丹田(腹直筋)を機能させ、骨盤姿勢の前後左右のバランスを安定させる

②重心を母指球に置き、①の筋肉機能を促進させる

③骨盤姿勢を正す動きと、重心位置を拇指球に置く動作を同時に行う

⑤反発がもらえて体が浮く

といった流れです。
短距離界の奥義「反発」を会得しちゃいましょう!

反発の必要要素①骨盤姿勢

反発をもらうためには、まず骨盤の姿勢を整えることが必要です。

姿勢がずれることで、鉛直方向への力が分散し、大きな反発力を受けることができなくなってしまいます。

具体的にどんな骨盤姿勢がいいのか、以下の図を見て見ましょう。

「反発」を受けるための必要要素①骨盤姿勢の画像

接地の際に骨盤が前傾していたり、後傾していたりすると、地面からの反発のベクトルが分散してしまいます。
(感覚的にはワンテンポ遅くずれるので、前傾姿勢で接地し、真っ直ぐに立った状態で抜けるといったイメージがいいかもしれません)

・骨盤の前傾の場合(Dog型)
大殿筋、腹直筋(腹筋/丹田と呼ばれる部位)が緩み、比較的パワーのない腸腰筋(股関節)や腰に負荷がかかる危険な姿勢ですので注意しましょう。

伸張反射を起こす準備の前傾から接地時には骨盤が立っている状態にする必要があります。
(伸張反射について書かれている記事はこちら)

・骨盤の後傾の場合(Cat型)
ガニ股O脚、猫背を引き起こす危険性もあり、ハムストリングが硬くなりやすくなることも想定されます。

また、正常な骨盤姿勢を保つには、前後の傾きだけでなく、中殿筋を収縮させて左右のバランスも保つ必要があります。

特に、ランニングの際は片足で立っているので、片方の骨盤を重力に逆らって保つ必要があります。中殿筋を機能させ、骨盤の左右バランスを安定させましょう。

反発の必要要素②重心位置

骨盤姿勢を安定させる筋肉である、「大殿筋」「中殿筋」「丹田」を最大限機能させるための促進要素として「重心位置」が挙げられます。

接地時の重心が足の裏のどこにあるかで筋機能が変わってきます。この領域の研究論文などがあまりなく、実証レベルではありませんが、手や腕で例えて説明したいと思います。

例えば、、、
腕立て伏せをやる際、親指側に重心を置くか、小指側に重心を置くかで使う筋肉が違いませんか?

親指側に重心を置くと、胸の筋肉(大胸筋)に力が入り、楽に体が持ち上がります。(足で言う大殿筋)小指側に重心を置くと、二の腕の裏側(上腕三頭筋)に力が入り、体を持ち上げるのがキツくなります。(足で言う腸脛靭帯、腿の外側周辺)

手先足先の筋肉を見るとわかるように、人間の体は親指側の筋肉が発達していて、親指側に重心を置くことで、筋発揮のコアとなる中枢筋肉の動員を促進させます。

 陸上のコーチなどが口酸っぱく拇指球、拇指球というのはこういった体の原理があるからなんですね。

いくら大殿筋や中殿筋を鍛えても、走りのときに重心が外側にあると機能せず、体を支えることができません。
↓↓↓

内側(拇指球)に重心を置くと、しっかり地面からの反発を受け止めて体を支えることができます。
↓↓↓

 

反発を受ける原理とコツ

必要要素である骨盤姿勢と、重心位置が理解できたら、最後は地面から反発をもらう原理を説明していきます。

結論から言うと、

必要要素である
a.骨盤姿勢を正す動きと
b.重心位置を拇指球に置く動き

を同時に行うと、反発を起こすことができます。
ぜひその場でやってみるとわかりやすいと思います。

a.骨盤姿勢を正す動き

これが骨盤姿勢を正す動きです。

骨盤を前傾させて大殿筋を緩ませ、真っ直ぐに直すことで一気に縮めることで筋肉の伸張反射を起こすことができ、反発を起こすパワーを生むことができます。(伸張反射についてはこちらの記事にまとまっています→こちら!

b.重心位置を拇指球に置く動き

次は重心を拇指球に置いてみましょう。

骨盤姿勢を保持したまま重心を移動させると、特に中殿筋が機能して、ややかかとが浮いて腰が高くなる感覚が得られると思います。

c.aとbを同時に行い、反発を起こす

勝手に体が浮くと思います。

骨盤姿勢を正す動きで大臀筋の伸張反射を作り、拇指球への重心移動によって重力を地面に伝え、上方向の反力を発生させ、反発を作ることができます。

実際の走りでも、接地時にaとbの動きを意識すると反発をもらう走りを体現できます。

⑥地面から反発をもらう走り方、まとめ

最後に、ここまでの話を整理して、終わりにしようと思います。

①「反発」とは?

・反発の定義
→”接地時に鉛直(垂直)方向への力を働かせる動きのこと”

・反発の重要性
→この「反発」がなければ、人は前に進めない
→後半失速する人ほど「反発」をもらえていない可能性がある

②地面から反発をもらう走り方の原理

・反発を受けるための必要要素と仕組み
→大殿筋、中殿筋、丹田を機能させ、骨盤姿勢の前後左右バランスを安定させる
→重心を拇指球に置き、大殿筋、中殿筋、丹田の筋肉機能を促進させる

この2つの動きを同時に行い、反発の力を起こす。


この記事で反発の原理と仕組みを理解していただければ嬉しいです。

反発の動きを体現するための練習やトレーニング法についてはこちらに書かれています
↓↓↓

反発を受ける走り方〜練習トレーニングとドリル編

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総合評価:  
 1 レビュー
by kotaro on ShoesPicks
11秒45
クチコミタイトル: 反発力を高める練習トレーニングなども知りたい

地面から反発をもらう仕組みがよくわかりました!!!
反発力を高めるトレーニングや練習などあればぜひ次の記事にして欲しいです!!

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