※この記事の位置付けとしては、短距離選手や跳躍競技の人向けのウォーミングアップの仕方を解説します。
ウォーミングアップって何?
そもそもウォーミングアップってなんでしょうか?
体操?JOG?ストレッチ?ドリル?
この辺がイメージされるのではないでしょうか?
イメージは間違ってはいないので、これをもっと概念的に表してみたいと思います。
そうすると・・・・・・
ウォーミングアップ=運動や試合における競技パフォーマンスに対する精神的かつ身体的な準備をさせることが目的とした準備運動のこと。
と言えます。
ウォーミングアップって大事なの?必要なの?
運動つまり本番の準備が必要なことはなんとなく分かると思います。
ただ、練習において、「なんとなくやり終えてしてしまう」という程もったいないことはありません。
練習においての「なんとなくやり終えてしてしまう」は、疲労の増加を引き起こし、筋肉量の低下や怪我に繋がることも想像に難くありません。積極的に今やっている練習について考えてみましょう!!
ウォーミングアップに期待される効果として、筋温、深部体温の上昇、血流の増加があり、これにより結合組織の結合を一次的に弱める働きがあります。
具体的には以下の7点の効果がウォーミングアップによって期待されます。
- 1.主動筋、拮抗筋の収縮速度・弛緩速度の増加
- 2.力の立ち上がり速度と反応時間の向上
- 3.筋力パワーの向上
- 4.筋における粘性抵抗の低下
- 5.ボーア効果(高温になるとヘモグロビンとミオグロビンからの酸素の放出が進む)による酸素運搬能力の向上
- 6.活動している筋にへの血流増加
- 7.代謝反応の活発化
例えば、
試合であれば、1,3の効果は注目したいし、
練習であれば、5,6の効果を注目したいです。
自分が何のためにウォーミングアップをしているのか理解することで精神的な準備は進められるので、上記の7つの内、何の効果が必要か意識してみましょう。
具体的にはウォーミングアップって何がゴール?実際には何やれば良い?
ウォーミングアップって運動(本練習)や試合の心身の準備をするためにあることは分かって、
その期待効果も分かり重要性は分かったけど、じゃあどのくらい何すりゃ良いんだ?ってなってると思います。
大丈夫です。お答えします。
ます、ゴールとしては、
ウォーミングアップは疲労や貯蔵エネルギー(サボりバネ、ATP)の低下を引き起こすことなく、徐々に強度を上げていくことで、筋温や深部体温を上昇させ、かつ本練習や試合で高いパフォーマンスを発揮するために十分な強度まで上がっていることです。
また、何をやれば良いのかというと、
一口にウォーミングアップといっても様々な種類があります。強度にしても時間にしても人それぞれです。
そもそも言葉の定義も共通か怪しいですよね。
なので、この記事では、
ウォーミングアップ=”疲れることなく、本番(本練習/試合)に臨むためのカラダとココロの準備を完了させるもの”とします。
そして、その方法として、ウォーミングアップを一般的ウォーミングアップと専門的ウォーミングアップの2種類に分類して説明していきます。
一般的ウォーミングアップ
一般的ウォーミングアップでは、5~10分くらいの低強度な運動をします。いわゆる皆さんが想像するウォーミングアップが一般的ウォーミングアップに当たると思います。様々な競技に共通するところで言うと体操やジョギングなどが代表例となります。
ここで、サッカーでいうところのドリブルや陸上選手でいう種目共通のドリル(ex:歩行ドリル)、野球のキャッチボールといった競技の特異な(その競技らしい)運動を取り入れると、ウォーミングアップと同時にスキルアップに繋がり一石二鳥な一般的ウォーミングアップとして効果的な運動となります。
専門的ウォーミングアップ
一方で、専門的ウォーミングアップでは、競技動作により類似した動きを行います。
具体的には、まず跳躍ドリルやハードルドリルなどの導入部分(低強度なもの)を行います。この時の目的としては、その競技に必要な関節可動域全体を使うことが最重視されます。時間の目安は8〜12分程度が基準となります。その後、跳躍ドリルやハードルドリルのうち高強度なもの例えば、バウンディングや一歩ハードル、テンポ走などその競技に特有な動作を行います。総じて、競技特性に合わせた低強度から本練習に入れる体を作るための高強度な動的ストレッチであると言えます。
ーーーーー(Caming Soon)記事:静的ストレッチ vs 動的ストレッチーーーーーー
まとめ
ウォーミングアップとは、運動前の心と身体を準備する為にあり、その効能は全部で7つある。
- 1.主動筋、拮抗筋の収縮速度・弛緩速度の増加
- 2.力の立ち上がり速度と反応時間の向上
- 3.筋力パワーの向上
- 4.筋における粘性抵抗の低下
- 5.ボーア効果(高温になるとヘモグロビンとミオグロビンからの酸素の放出が進む)による酸素運搬能力の向上
- 6.活動している筋にへの血流増加
- 7.代謝反応の活発化
これから実施する運動の為に必要な期待効果を、この7つから幾つか意識し、
一般的ウォーミングアップと専門的ウォーミングアップを各10分ほどそれぞれ実施する。
- 専門的ウォーミングアップ例
走り幅跳びなら⬇️
ハードルなら⬇️
瞬間的な力を養う(短距離・跳躍・長距離・投擲)なら⬇️
競技全般(反発を綺麗にもらう)なら⬇️
今回の記事ではウォーミングアップとはなんたるかが分かったと思います。
勘の良い方は分かってしまったかもしれませんが、ウォーミングアップの概念をご説明しましたが、
一点、疑問符が浮かんだ部分があると思います。
それは、一般的ウォーミングアップと専門的ウォーミングアップの時間についてです。
ここだけ概念(抽象的)から外れ、具体的な数値が入っているではないか!?
しかも、合計で20分だけ??
第2回では、この一般的ウォーミングアップと専門的ウォーミングアップ時間にフォーカスしたものになる予定です。
どうぞお楽しみに!!
この記事へのコメントはありません。